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延床面積と施工面積の違いとは? 面積や坪単価に惑わされない成功の鍵

自分の住まいを検討する際に、

リビングはこれくらい、寝室はこれくらいというような

必要な面積を想定して計画される方は多いのではないでしょうか。

 

面積は共通の尺度で表わされていますから、

7.5㎡なら4.5帖、10㎡ならだいたい6畳くらいだなという感じで

誰もがイメージしやすく、

自分の暮らしに必要な広さを備えているかを判断する要素のひとつになります。

 

ところが、近隣の完成見学会のお知らせや不動産の広告をみると、

『延床面積115㎡・施工面積132㎡』などと記載されており

「結局何㎡なのかよくわからない」

「延床面積と施工面積の違いがわからない」

と、面積に関する不安の声を耳にします。

 

今回は、面積に関することの中でも特に質問が多い

「延床面積と施工面積」と「坪単価」について解説していきたいと思います。

 

【延床面積とは】

 

延床面積とは、

建築基準法で定められている各階の床面積を合計した面積のことです。

 

空間が存在しても以下のような部分の面積は、一般的に床面積に含まれません。

 

・玄関ポーチや奥行き2m以下のバルコニー

・吹き抜け部分

・ロフトや小屋裏収納などで天井高が1.4m以下の空間

・床面から30cm以上の高さに設置した、出幅が50cm未満の出窓

・外階段

 

このように、床面積に含まれない例を挙げましたが、

ひとつひとつについて、細かな定義が設けられていますから、

例に挙げた部分であっても床面積に含まれてしまう場合もあり得ます。

どの部分が床面積に含まれるのか、含まれないのかが気になる場合は、

担当者に確認してみましょう。

 

また、日本にある建物であれば、

建築基準法に基づく「延床面積」が正式な面積となります。

確認申請や建物の登記、建物の売買の際にも「延床面積」を使ってその建物の規模を表わします。

 

【施工面積とは】

 

施工面積とは、

「延床面積」では含めない部分も含めた実際に施工する面積のことです。

そのため、延床面積より大きい面積になる場合がほとんどです。

 

施工面積は、建築基準法に基づく面積ではなく、

算出方法に基準やルールがありません。

ハウスメーカーや工務店、不動産会社それぞれの基準で算出した面積ですから、

同じ建物であっても、算出する会社によって施工面積が異なる場合があります。

 

延床面積と施工面積が異なる表示がある場合、

施工面積の方が広くなることは知っておきましょう。

 

【坪単価はあまり参考にならない】

 

建物価格を表現する際に用いられる「坪単価」

 

ハウスメーカーや工務店、不動産会社の価格帯を知るために

坪単価を参考にしたい方も多いでしょう。

 

坪単価とは、一坪あたりの建物価格のことです。

「建物価格÷建物面積」の計算式で求めることができます。

 

この計算を行うときの「建物面積」を

延床面積と施工面積のどちらで計算するのかはハッキリとしたルールがありません。

ですから、それぞれの会社のルールで坪単価を算出することになります。

 

具体的な例を挙げてみます。

 

《建物:2,500万円、延床面積:35坪、施工面積:40坪の場合》

 

・延床面積で計算した場合→2,500万円÷35坪=坪単価71.4万円

・施工面積で計算した場合→2,500万円÷40坪=坪単価62.5万円

 

いかがでしょうか。

同じ建物でも、どちらの建物面積で計算するかによって

こんなにも坪単価が変わってしまいます。

 

そのうえ、

確認申請の費用や照明器具費用、配管工事や付帯工事などの費用が

坪単価に含まれているのか、別途費用がかかるのかも会社によってまちまちです。

 

坪単価が安く表示されていても

住宅性能が低くて安い場合もありますし、

オプションなどの別途費用が多く設定されていて総額では高くなる場合もあります。

 

逆に坪単価が高くても

住宅性能が高く納得いく場合や、

オプションなどを付けなくても既にほしい性能や設備が標準仕様かもしれません。

 

算出方法に明確なルールや基準がない坪単価は

参考にならないことは知っておいてほしいことのひとつです。

 

【坪単価に惑わされない家づくり成功の鍵】

 

建築関係者でない方にとって、

価格を面積で割るだけで算出される「坪単価」の表現は

わかりやすく感じてしまうものです。

 

ですが、

先述したように、会社ごとに違うルールで算出される坪単価は

詳しい内容が分からないことがほとんどですから、

広告の坪単価を見てこの会社は高い安いと判断することができません。

 

ですから実際に店舗へ足を運ぶことがおススメです。

 

実際に店舗へ足を運べば、詳細な内容を確認することができますし、

建物価格だけではなく、その他にかかる費用も確認することができます。

 

店舗へ足を運ぶことの最大のメリットは

その会社の姿勢や、担当者がどんな人物かを知ることができることです。

 

え?そんなこと?と思われるかもしれませんが、

特に注文住宅では、

担当者と二人三脚で計画を進めていくことになりますから

どんな人物が担当者かということは非常に重要なポイントになります。

 

自分たちの立場に立って誠実に対応してくれる「良い担当者」との出会いは

家づくり成功の鍵といえます。

 

ここでいう「良い担当者」とは、

値引きしてくれたり、あなたの希望の言いなりになる担当者のことではありません。

 

あなたの現在から将来のことまでを一緒に考え、

コストが上がっても採用するべき部分や、予算を抑えるための提案をしてくれ、

また、あなたが不安に感じる部分について充分に説明してくれる担当者ことです。

 

以前に説明を受けた内容であっても

不安や疑問を感じる部分が残るのであれば、何度でも質問してみるべきです。

 

同じ質問に面倒くさそうに対応したり、値引きで対応するような担当者は

あなたの大切な住まいを計画するうえで、ふさわしい担当者ではありません。

 

【まとめ】

 

延床面積とは、

建築基準法で定められている各階の床面積を合計した面積のこと。

 

施工面積とは、

「延床面積」では含めない部分も含めた実際に施工する面積のこと。

 

坪単価とは、

一坪あたりの建物価格のこと。

「建物価格÷建物面積」の計算式で求める。

 

今回は、建物の面積と建物価格の関係について解説していきました。

 

面積は自分の暮らしに必要な広さを備えているかを判断する要素のひとつですが、

数字だけで判断できない部分が存在する事も事実です。

また、細かな内容が不明な坪単価では、意味がありません。

 

「一生に一度の一番高価な買い物」と表現されることもあるように

多くの人にとって「自宅を持つこと」は一度きりであると思います。

 

家づくりをはじめると

聞きなれない言葉が多く、専門的な内容も分かりにくいことが多いでしょう。

だからこそ「良い担当者」が必要なのです。

 

今回の記事が、良い担当者との出会いのきっかけになれば嬉しく思います。

 

 

 

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