質の良い睡眠を!癒される寝室づくり
理想の睡眠時間を8時間とすると、一日の1/3は睡眠に費やすことになります。
そう考えると多くの人にとって「寝室」は、
家の中で最も長く過ごす部屋になるのではないでしょうか。
住まいの計画の中では、リビングやキッチンなど、
家族で過ごす場所や作業が多い場所に関心が集まりがちですが、
心や体を休息させ、癒す場所である「寝室」にもこだわりたいところです。
今回は、癒される寝室を手に入れるために
注意したいポイントについて解説していきたいと思います。
【寝室の役割】
寝室の役割は、一日の疲れを癒すことです。
心身ともにリラックスして休息をとる場所であり、明日への活力を養う場所でもあります。
睡眠時間が不足したり、眠りが浅かったりというような場合、
仕事が捗らなかったり、気持ちがイライラしやすかったりするような経験は
誰でも経験があるでしょう。
朝起きてから、眠りにつくまでの一日を活動的に過ごすためには、
質の良い睡眠をとることが非常に重要です。
心地よさの感じ方は、人によって多少の違いはありますが、
明るさ・音・空気の動き・室温を適切にコントロールして、
自分達にとって快適な寝室づくりをしていきましょう。
【計画する際に注意したいポイント】
快適な寝室づくりを計画するうえで、注意したいポイントをご紹介します。
《①寝室の位置》
寝室を住まいの中のどの位置に配置するかは、寝室の環境に大きく影響します。
日当たりが良い寝室にしたければ、
東向きや南向きになる位置へ配置する必要がありますし、
仕事の関係などで、昼間が睡眠時間となる場合は、
日射が少ない位置へ配置する方が良いかもしれません。
音に対して敏感な方だと、
上階に部屋がない位置や、LDKやトイレなどから少し距離をとり
生活音が聞こえにくい位置がいいでしょう。
とはいえ、敷地の形状や大きさ、他の部屋の配置を含めた間取りの関係上、
全て希望通りにいかないこともあるでしょうから、
寝室に求めることの優先順位を明確にしておくことも大切になってきます。
《②窓の位置》
窓は太陽の光を届け、爽やかな風を運び込んでくれますが、
設置位置によっては、デメリットを感じてしまう場合もあるので注意したいポイントです。
「朝日を感じて自然に目覚め、一日をスタートさせたい」と考えていても
実際には、夏には早朝から眩しくて寝ていられないなんてことになりかねません。
遮光カーテンなどでしっかりと対策するか、
横になったときの頭の位置に、直射日光が入らないように計画していきましょう。
また、最近の窓は断熱性能が高くなってきたとはいえ、
どうしても外部の気温は伝わってきます。
頭上に窓がある配置では、
特に気温が低い冬に、外部の冷気をより感じやすくなりますので注意しましょう。
《③エアコンの位置》
快適な温度や風の感じ方はそれぞれですが、
エアコンの風が直接当たらないように計画するのが一般的です。
夫婦で同じ空間で過ごしますから、
夫婦間で快適な温度や風に対する考え方が異なる場合には、
しっかりと話し合うことが大切です。
ベッドの位置を変更したり、補助的な空調・送風器具などを上手く利用して、
お互いの「快適」の差を調整するのも良い方法です。
《④照明の位置》
睡眠をとる目的のみであれば、寝室の照明にはさほど明るさは必要ありません。
むしろ少し暗めの方が、眠りにつきやすく、睡眠の質が上がると言われています。
気持ちが落ち着きやすい暖色系の柔らかい光になるような照明を選ぶようにしましょう。
ダウンライトを設置する場合は、
横になったときに、ダウンライトの光が直接目に入らないよう
ベッドの配置を決めてから、ダウンライトの位置を決めるようにしましょう。
また、夫婦で眠りにつく時間が異なる場合は、
それぞれの枕元に手元灯などを準備しておくとメインの照明を消灯でき、
相手の睡眠を妨げないよう小さな明かりを使うことができます。
《⑤家具の位置》
これまで紹介したとおり、
ベッドの位置は非常に重要なことはおわかりいただけたと思います。
計画の段階で確定しておきましょう。
また、ベッドの上からテレビが見やすい位置は、
これまでの経験からだいたい決まってくると思います。
ベッドの位置と併せて検討するようにすると、
家具や窓が邪魔になって設置できないということになりません。
その他にも、サイドテーブルや本棚など置きたい家具があれば、
レイアウトを検討しておきましょう。
サイズが大きすぎて置けなかったり、通りにくくなったりするような
失敗を防ぐことができます。
【まとめ】
今回ご紹介したポイントは、
内装材の素材やカラーなどのような、個人の好みによる差が大きいものではなく
一般的に多くの人が快適に感じる要素を挙げてみました。
寝室は、一日の疲れを癒す大切な場所です。
心身ともにリラックスして休息をとる場所であり、明日への活力を養う場所でもあります。
質の良い睡眠をとることは、活動的な日常をおくるために必要な条件ですから、
寝室に必要な広さだけでなく、
明るさ・音・空気の動き・室温についてしっかり検討していきましょう。
今回の記事を参考に、
自分達にとって快適な寝室について考えてみてくださいね。
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