IHとガスコンロ どっちにする!?
マイホームのキッチンを考える時、おそらく誰もが一度は考えること。
それは「IHとガスコンロ。結局どっちがいいのかな?」 その気持ち、すごくわかります!
どちらもある程度の期間使ったことがある方なら、「やっぱり私はこっちかな!」とすぐ答えが出る問題ですが、新築やリフォームを機に乗り換えてみようかなと考える方の場合、悩みポイントですよね。
そこで今日は、迷えるあなたの背中を押せるよう、IHとガスについてお話していきたいと思います。
さっそく、それぞれの仕組みと特徴から見ていきましょう!
【IHクッキングヒーターの仕組みと特徴】
IHヒーターそのものは発熱しません。
IHに電流が流れることで「磁力線」が発生し、それがガラストップを通じて鍋底を熱する仕組みです。
鍋底で熱が生じるため、加熱時間があまり長くなければ取手が熱くなりにくいという特徴もあります。
また、熱伝達の効率が良いため加熱スピードが速く、お湯を沸かす時間はガスより短いです。
IHで使える鍋やフライパンは、鍋底面に磁力が通りやすい素材が組み込まれている必要があるため、使用できるものとできないものがあります。
使用できる鍋の素材は、鉄やステンレスで、アルミや土鍋は使えません。
もし、思い切って購入したとっておきの鍋やプライパンをお持ちの場合、少しコンロの本体価格が高くなりますが、どのような種類の鍋も使える「オールメタル」タイプのIHもありますのでご安心を!
本体価格が上がるのはちょっとなという方でしたら、コンロ3口全てIHではなく、2つをIH、1つをラジエントヒーターにするという選択肢もあります。
IH最大のメリットは、掃除のしやすさです。
ワークトップ面に隙間や溝がないため、吹きこぼれてもガラストップのみをさっと拭くだけでキレイに。お手入れがとても簡単です。
ガスコンロのように五徳を外して洗ったり、五徳周りの隙間に入り込んだ食材をとるのにイライラしたりというようなことがありません。
一方、「火を使わないから火災の心配がない」と勘違いされている方も多いのですが、確かに裸火がないため、うっかり近くに置いた布巾を焦がしてしまったり袖口に燃え移ったりすることはありません。
ですが、調理直後のガラストップ部分は高温になっており、火傷のリスクはありますし、高温になった揚げ油が発火する危険は、ガスと同様ですので注意が必要です。
また、停電時には使用する事が出来ません。
【ガスコンロの仕組みと特徴】
ガスコンロでは、供給されるガスが燃えて発熱し、その熱を鍋やフライパンなどの調理器具が受け食材に伝わります。
鍋やフライパンなどを火にかけると、底だけでなく鍋側面の温度も上がり、全体で熱することができるのもガスの特徴のひとつです。
最大のメリットは、コンロから調理器具を浮かせても加熱状態が続くため、中華鍋やフライパンなどを振ったり、煽ったりする料理に特に向いています。
食材表面を炙ったり焦げ目をつけたりすることは、ガスコンロにはできて、IHにはできない技です。
こういったことが、料理にこだわる方の圧倒的な支持を得ているポイントと言えます。
また、鍋やフライパンなどの調理器具が、素材に関係なくどれでも使えるという事も魅力です。
火を使用しているため、コンロ周辺に燃え移りやすい物をおいてしまったりすると火災の原因になる可能性はありますが、揚げ物油による火災についてはIHでも注意が必要ですので、ガスコンロだから特に火災に対して危険というわけではありません。
逆にガスコンロは、一目で火が付いていることが確認できますので、火気について注意しやすいと思います。
また、最近のガスコンロには、「ガス漏れ」や「火の消し忘れ」に対するセンサーが搭載され、安全面には配慮されています。
ガスコンロでは、調理することで周辺の空気を捲き込み熱してしまうので、室温が上昇します。冬は室内が暖まって良いのですが、夏には不向きです。
これはガスコンロを使ったことがある方なら実感できると思います。
また、IHとの比較で一番デメリットとされる「お手入れ」に関しては、ガスコンロの方がひと手間かかります。
最近のモデルでは、ワークトップ面に凹凸を無くしたようなモデルもありますが、五徳やバーナーの部分のお手入れは必ず必要です。
【ランニングコストは?】
電気もガスも最近は様々な料金プランが打ち出されていますので、どの料金プランを選ぶか、調理する時間帯はいつか、どのプラン同士で比較するか、などによって算出される料金が異なります。
地域差もありますので、今回は一般的な費用として参考にして頂けたらと思います。
コンロ使用分のことだけ考えると、使用料金は、都市ガス < 電気 < プロパンガスの順が一般的で、都市ガスが一番お得になります。
とはいえ、標準的な4人家族で1ヵ月のIH、若しくはガスコンロの使用料金は1000円~1500円程度と言われていますので、そこまで神経質になる必要はないかと思います。
料金に関する補足としては、給湯システムも合わせて検討してみることをおススメします。
IHを選択した場合、給湯システムも電気給湯器を導入すれば、「オール電化住宅」の電気料金プランを利用する事ができます。
ガスコンロを選択した場合、都市ガスは供給エリアが限られていますので、供給エリア内でなければ利用する事ができず、少し割高なプロパンガスを選択することになります。
また、「オール電化住宅」ではないプランの電気料金とガス料金を支払うことになります。
電力会社やガス会社は料金のシュミレーションをしてくれますので、結果を確認してみるといいですね。
【選択のポイント】
最終的にどちらにするかは、その家族のライフスタイルや家族構成、得意でよく調理する料理の内容で決まります。
「そんなことわかってるよ!」という方のために選定ポイントをまとめてみました。
《IHのまとめ》
・お手入れが簡単。家事時短が優先の方向き。
・室温が上がりにくいため、夏は快適。
・調理器具はIH対応品しか使えない。
・焦げ目をつける調理はできない。
・停電時は使用できない。
《ガスコンロのまとめ》
・可能な調理方法が多いため、料理にこだわる方向き。
・調理器具の種類を選ばない。
・停電時も使用できる。
・お手入れはひと手間かかる。
・室温が上がるため、夏は地獄。
IHとガスコンロ
最近の機種では、特別なハイカロリーの機種ではない限り、どちらも火力については能力に大きな差はないように感じます。
また、どちらを選んでもデザイン性が高い機種がたくさんあり好みのものと出会えると思います。
比べてみて自分には、どちらがしっくりきそうでしょうか?
今回のポイントを参考にコンロ選びにお役立てください!
« 前の記事へ 次の記事へ »